
I N T E R V I E W I N T E R V I E W
社員インタビュー

「カルチャーが、より濃くなってきている」— 新卒5年目、人事として組織拡大を支えてきた飯田若奈さんが語るHajimariという会社
茨城県出身。新卒でHajimariに入社し、30名規模だった組織が200名へと拡大する過程を、人事として支えてきた飯田若奈さん。採用やカルチャー浸透、若手の主体性を引き出す仕組みなど、会社の"中の人"として関わってきたからこそ語れる、リアルな職場の空気とチームの在り方。
本記事では、飯田さんの言葉を通して、Hajimariという組織に根づく価値観とカルチャーの輪郭を紐解きます。
Profile
コーポレートデザイン室 マネージャー
飯田若奈Wakana Iida
1998年茨城生まれ。
高校時代は、伝統ある応援団部に女子団員第一号として入部。
茨城大学教育学部卒業。
幼い頃からの憧れであった教師を目指すも自身のキャリアを見つめ直し新卒で「Hajimari」へ入社をすることを決意。
大学生活は、旅にハマりバックパッカーで初海外で東南アジアを1人旅し、帰国後旅を広める学生団体
TABIPPOへ所属。
新卒4期生(21卒)。大学4年次から内定者インターンとして執行役員直下で人事業務(新卒・中途採用/広報/労務)担当。
2020年度下半期に社長賞を受賞し、現在はHajimari唯一の専任人事として多岐にわたり人事業務に従事している。
「選択肢を広げたい」からHajimariへ

まずはHajimariに入社されたきっかけを教えてください。
実は大学二年生までは学校の先生を目指していたのですが、大学二年生の終わりくらいにバックパッカーとして海外に一人旅に出るようになって、価値観が変わりました。自分が地元や日本という狭い世界から一歩踏み出して、本当に色々な人と出会って、自分が知らない世界がこんなにもあるんだと実感しました。
このまま先生になるのは違うかもしれないと思い、就職活動をして最終的にHajimariを選びました。


どのような軸で就職活動をしていたのでしょうか?
当時はあまり事業内容を見ておらず、自分の選択肢を広げて成長したい、何かやりたいと思った時に能力がある人でいたい、という軸で就活をしていました。
Hajimariに入社を決めた理由は何だったのでしょうか?
最終的にHajimariを選んだ理由は二つあります。
一つは、会社のフェーズや規模感です。ここから会社を大きくしていくタイミングで、その中核を自分が担っていけるようになることで、色々な選択肢が増えるのではないかと思っていました。
もう一つの理由が、ビジョンへの共感です。バックパッカー旅を終えてから入った学生団体の影響もあって、何を目指すかという所に自分が共感できる組織に入りたいという強い思いがありました。
環境とビジョン、この二つの観点で、最後はHajimariが一番だと感じました。
カルチャーが薄まるどころか、より濃くなってきている

入社後はどのような業務を担当してきましたか?
私はHajimariがまだ30人ほどの組織だった頃に入社しました。
最初に役員から「何がやりたい?」と聞かれたのですが、そのときは特定の職種にこだわりがあったわけではありませんでした。"選択肢を広げたい""どこでも通用する力をつけたい"という思いが強く、「成長できて幅広く経験が積めるのであれば、業務はなんでも構いません」と正直に伝えました。
ちょうどそのタイミングで人事を立ち上げる話があり、私も立ち上げメンバーとして関わることになりました。大学4年生のときから内定者インターンとしてずっと人事業務をしているので、今でちょうど丸5年くらいになります。
これまで携わってきたプロジェクトの中で、印象的だったものはありますか?
やはり採用ですね。
Hajimariはちょっと特殊で、本来であれば人事がやるような業務を現場が結構持っていたりします。たとえば、カルチャーを浸透させる、組織の一体感を作る、みたいなことは、普通の会社なら人事部の「カルチャー推進チーム」が担うような業務ですが、Hajimariではそれをボードメンバー中心のプロジェクトとして進めていています。
そこにメンバーが立候補制で集まって、現場の一年目、二年目の子たちも参加して、プロジェクトオーナーが中心となって動かす、というスタイルです。
一人で背負っているというよりは、会社全体で人事のようなことをしているという感覚があります。
なるほど。Hajimariの皆さんは会社のビジョンを自然に語れる印象があります。
常に現場の若いメンバーも巻き込んだプロジェクトが動いているから、
カルチャーが浸透しているのでしょうか?
そうですね。全員がビジョンを語れること、一体感があるという点は、採用の時点から絞っていると思います。
成長したいから入社するという人も多いのですが、それだけではなく、会社のビジョンに本当に共感しているかというところも見ています。
たとえば「自立した人材を増やす」という理念に対して、自分の人生を自分の意思で歩んでいこうという姿勢を持って共鳴できているかを、新卒・中途問わず採用の基準にしています。
なので、方向性の一致がありますし、強い共通意識があると思います。
入社された時は30人ほどの組織だったとのことですが、30名から200名までの組織拡大を人事という立場から見てこられた中で、組織のカルチャーに変化はありましたか?
入社当時、私は「人数が増えると会社のカルチャーが薄まってしまうのではないか」という不安を感じていました。
ですが、実際に組織が拡大していく中で感じているのは、むしろ逆です。
Hajimariに共感して入社してくれる人たちがどんどん増えていて、同じ方向を向いて、同じ価値観を大切にしている仲間が着実に増えている。だからこそ、カルチャーが薄まるどころか、より濃くなってきていると感じています。
それに加えて、当時よりも、会社全体として様々なことにチャレンジし続けていると思います。なので、自分自身も色々なことに挑戦できていますし、チャレンジの機会がたくさんあります。
Hajimari は日々前に進み続けていて、組織も成長しているからこそ、新しいことが発生し続けている。だからこそ、入社して5年経った今の方が、自分にかかる負荷は大きいけれど、その分挑戦できているという実感があります。
そうしたことに一緒に取り組める強固な仲間も、比例して増えていると感じます。目指す方向が同じで、肩を組んで一緒に進める仲間が増えている。言葉にするのは難しいのですが、楽ではないけれど心強い、一体感や安心感は今の方が確実にあると思います。
自然に生まれるプロジェクト

少し視点を変えてお聞きします。
Hajimariの皆さんは、自分のコンフォートゾーンを抜けて挑戦をしている印象が強いのですが、そうしたチャレンジを後押しするカルチャーや風土があるのでしょうか。
会社全体として、「もっと良くしていきたい」という意識が非常に強いと感じています。
今やっていることをできるようにするのは当然のこととして、それ以上に、どうすればより良くできるかという視点が大切にされています。
会社のバリューには「Hajimariをジブンゴト化する」という行動指針があるのですが、社員一人ひとりがその言葉の通り、Hajimariを"ジブンゴト"として捉えたときに自分には何ができるのか、という当事者意識を持っているように思います。
だからこそ、今できていることに満足せず、その外側にある可能性まで想像しながら行動している人が多いのだと思います。
たとえば、マネージャー陣は、マネージャーとしての役割以上に、経営陣がどれだけ先を見ているかという想像力を持って、そこに近づこうとしている。
自分の役割を越えて一歩踏み出しても、それを否定しない文化があるので、安心して挑戦できますし、その結果として成長にもつながるのだと思います。
気がつけば自然と、少しずつ自分の枠を広げていく人が多い。そのような組織になっていると感じます。
「与えられた仕事+α」の視点が組織全体に根づいているのですね。
そうですね。特に新卒メンバーは1年目からそうした姿勢を求められていて、上の代の先輩たちも同じように動いていたので、自然と「そういうものだ」と受け入れているように思います。10年間をかけて、そうした文化がしっかりと築かれてきたのだと感じます。
ちなみに、採用のときに「そういう考え方ができる人かどうか」を見ていますか。
実はそこはあまり重視していません。ただ、深掘りと内省を何度もしてもらっています。
たとえば「成長したい」と言われたときに、「なぜそう思うようになったのか」「どのような原体験があったのか」「将来どのような自分になりたいのか」といった部分を丁寧に掘り下げていきます。
就活生らしい"模範解答"よりも、本音の部分に触れることを大切にしています。
なんだか自分も面接されている気分になってきました(笑)。
Hajimariの皆さんは、与えられた業務に加えて自主的にプロジェクトに取り組まれている印象があります。具体的にはどのようなプロジェクトが立ち上がっているのでしょうか?
最近では「新卒メンバーのキャリア把握プロジェクト」が立ち上がりました。
22〜25卒の約60名が今どんな業務に取り組んでいて、3年後・5年後にどうなっていたいのか。そうした全体像を、会社として十分に把握できていないという課題がありました。
個々が頑張っているのは見えているけれど、タレントマネジメントとしては活かしきれていない。
「それなら見える化した方が良いよね」という話が出たときに、「じゃあ私がボールを持ちます」と
手を挙げて、自然とプロジェクトが動き出しました。会社として正式にスタートしたわけではなく、
ごく自然に始まったという感じです。
自然な流れでプロジェクトが生まれているのですね。
はい。Hajimariには、そうした自発的なプロジェクトがたくさんあります。チーム単位で動いているものもあれば、事業部単位のものもあります。
たとえば新卒の子たちの中には、「採用活動に関わりたい」という気持ちを持っている人もいます。でも、自分の本業(たとえば営業)をないがしろにしてまでやるのは違うよね、という空気感も共有されています。
その中で、リファラル採用だったら自分の周囲に声をかけることができる、とか、内定者とチームを組んでできることから始めようといった形で、内定者や新卒メンバーが自主的にプロジェクトを立ち上げることもあります。
自分ができることで、チームや組織のためになることをちゃんとやっていくという姿勢が、ごく自然に浸透しています。
肩書きが違っていても、そういう動きをして、勝手にプロジェクトが立ち上がることもあるということですね。
その通りです。部活動とかもそうですね。
たとえば、音楽が好きな新卒1〜2年目のメンバーが自発的に立ち上げた軽音部があります。今では音楽経験のある役員も加わり、一緒に活動しています。
「朝7時くらいからスタジオを予約して朝練してきました!」みたいな話もあって(笑)
もちろん、自己中心的な動きは共感されにくく、自然と続かなくなりますが、チームや組織のためになることなら、何でも挑戦してよいという空気感があります。だからこそ、全員が主体的に動きながらも、同じ目的に向かっていけるのだと思います。


これからのキャリアと会社への想い

ご自身の今後のキャリアについて、どのように考えていますか?
新卒でHajimariに入社してから、5年が経ちました。私のまわりでは、同世代の友人がちょうど3年目あたりで転職していくことも多かったのですが、正直、自分は一度も「転職したい」と思ったことがありません。
Hajimariという組織の中で成長を重ねてきたこれまでの過程を振り返ると、常に心の中にあったのは、「もっとこの会社を良くしたい」「もっと自分にできることを増やしていきたい」という想いでした。
だからこそ、これからの未来で自分が何をしていくのかを考えたとき、やはりHajimariという会社の中で、もっと責任の大きな範囲を担って、組織を前に引っ張っていきたいという気持ちがあります。
「このポジションに就きたい」「役員になりたい」といった肩書きへのこだわりは特にありません。役職に就くことが目的ではなく、どういう在り方で関わっていきたいかということを、何よりも大切にしたいと思っています。Hajimariという会社を引っ張っていく側に立ち、必要なことに取り組める存在でありたいと思っています。
最後に、あなたにとってHajimariはどんな会社ですか?
ひと言で言うと、"部活"のような会社だと思っています。
全員が同じ目標に向かって、それぞれの役割を果たしている。たとえば、「こっちの陣地はこの人たちが守っていて、私はここをちゃんとやる」というように、ポジションは異なっていても、目指すゴールは一緒。そのようなチーム感がある会社です。